MOM VOICE

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「宅配ロッカー」

2022.03.31

日々の暮らしにすっかり溶け込み必要不可欠になった「宅配ロッカー」。
分譲マンションには必ずといってよいほど設置され、
“ニューノーマル”な暮らしの中では日々の物流を支える役割も大きくなってきました。
「荷物を自分の代わりに受け取ってくれる」という単純な機能だけではなく、
より便利でより快適な使い勝手も求められてきているのではないでしょうか。

今回は、「宅配ロッカー」の使用についての実態と、
もっと便利で快適に使いこなせるためのヒントを探るべく、
アンケートを行い「声」を集めることにしました。
首都圏で宅配ロッカーが設置されている分譲マンションにお住まいの方々にインターネット調査を行い、
多面的に「宅配ロッカー」についてご意見をいただきました。
その実態から見えてきたものとは・・。

宅配ロッカーに関するインターネット調査

調査期間: 2022年2月25日〜27日
調査対象: 首都圏の分譲マンション(宅配ロッカーが設置)にお住まいの方119名
調査方法: インターネットによる画面での回答

[ 回答者 ]

宅配ロッカーの使用頻度・使用方法
01
Q&A
まず初めに、宅配ロッカーの使用頻度や
使い方についてお聞きしました。
01
宅配ロッカーを使用する頻度は、
平均どれくらいですか?
02
受け取る予定の荷物を、配達前に宅配ロッカーに配達するよう事前に指定することがありますか?
月に1、2回以上使用する方は、全体の61.3%となり、週に1回以上使用する方も16.8%存在しました。在宅が多くなっている最近のライフスタイルの変化でも、6割以上の方が毎月使用する結果となっています。

また、「事前に宅配ロッカーへの配達を指定する荷物もある」と回答された方が41.2%に達し、あらかじめ不在であることや在宅でも対面で受け取りを希望しないことを配達員に前もって伝えるスタイルが一定の割合を占めています。
02
Q&A
宅配ロッカーに届けられた荷物を
受け取るまでの時間や
受け取るルートについて
お聞きしました。
01
宅配ロッカーに荷物が入っていることを知ってから、取り出すまでにどれくらい時間がかかりますか?
02
宅配ロッカーから荷物を出すタイミングと、郵便ポストから郵便物を出すタイミングについてお伺いします。あなたの行動のうち一番多いと思う行動は次のうちどれですか?
荷物が到着していることが分かれば、「帰宅後すぐに取り出す」方が76.5%に達し、「半日以内」を加えると、約90%の方がスピーディに取り出していることが分かりました。最近では、メールやLINEでお知らせがあったり、エントランスや共用部を通過する際に着荷のお知らせをするマンションもあり、入れっぱなしということが少なくなっているのかもしれません。

また、荷物を取り出すタイミングは、約64%の方が「郵便物を取り出すタイミングと同じ」と回答されており、まとめて着荷したものを取り出す行為が多い一方で、「別々のタイミング」「荷物の内容によっては別々」と回答された方が約36%存在しました。
03
Q&A
荷物を取り出す、自宅まで運ぶ、
という動きを想定した際に、
「あったらいいなと思うもの」を
聞いてみました。
01
宅配ロッカーの近くにあったらいいなと思うものは
何ですか?(複数回答可)
台車・カゴは想定しやすいですが、「梱包材用ゴミ箱」「ハサミやカッター」「荷ほどき用作業台」など、宅配ロッカーの近くで梱包材を解いたりゴミを処理したい意向があることが確認できました。

ちなみに、現状では以下の結果にあるように、ほとんど方が自宅で荷ほどきをしてゴミを処理しています。
02
宅配ロッカーに届いた荷物の梱包材は、
どのように処理されていますか?
04
Q&A
宅配ロッカーの使用にあたって、
不便や不満があるかどうか
聞いてみました。
宅配ロッカーを利用する際に、不便だと感じることはどのようなことでしょうか?(複数回答可)
重い荷物の取り出し、手が塞がっている時の取り出し、などに困っている様子、高い・低い箇所からの取り出しにも不便を感じているようです。また、着荷を知るタイミングや、そもそも宅配ロッカーが満杯で使えないことも記憶に残っているようです。

取り出すタイミングや取り出す際の状況によって不便や不満が変わるものの、解消のための工夫が必要だと感じます。
その他、フリーアンサー(FA)では以下のような要望や
理想が挙げられていました。

・メールやLINEでの着荷の連絡
・冷蔵・冷凍機能
・ロッカー近くに梱包材を開ける作業スペースとゴミ箱があると便利
・携帯電話ですぐ開くシステムや梱包資材のリサイクル
・スマートフォンに送られてきたQRコードで鍵が開く
・高いところに重たい荷物が入るようにするのはやめてほしい
・まとめて同じロッカーに入れてくれるサービス
・荷物の発送ができ、近くに梱包材が備え付けてあると便利
・印鑑が必要な書留類も不在時は宅配ロッカーで受け取れると便利
・重いものが事前にわかる

あることが当たり前になってきた「宅配ロッカー」ですが、
その使用シーンや体験をお聞きする中で、より快適に、
便利でストレスのない使い方をご提供するためには改善のポイントがいくつかあることが分かりました。
多くの方が、着荷を知ってから自宅に持ち帰るまでの時間が短く、早い対応をされている中で、
「もうちょっとこうであったら」と感じていることをまとめてみました。

荷物をスムーズに取り出すために
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「着荷を知るタイミング」
着荷を知った後に放置しているケースは稀なようで、むしろ自宅に帰り着く前に着荷を知ること、マンション内で着荷を早いタイミングで知ること、がスムーズな取り出しに必要なようです。スマートフォンでの通知、エントランスでの認証の際に通知されること、などは大きな助けになりそうです。
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「重さのある荷物」
重さのある荷物が、高い箇所や低い箇所に収納されることを防いだり事前に知ることもストレスフリーになるポイントのようです。ロッカー数には限界がある中では、運用が難しいことも想定されますが、どうしても届かない、取り出すことができない、という方には特に配慮が必要なのかもしれません。
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「塞がっている手」
他の荷物をもっている時、子供を抱いている時、買い物から帰ってきた時、など手が塞がった状態での荷物の取り出しは煩わしく感じることもあるでしょう。一度自宅に帰ってからもう一度取りに出ていくことも億劫に感じます。
荷物をスムーズに持ち帰るために
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「梱包材の処理」
ほとんどの方が梱包材を自宅で解いて家庭ゴミとして改めて捨てに行かれていますが、もしワンストップで処理することができれば、荷物を快適に自宅に持ち帰ることができそうです。スムーズに段ボールや不燃材を解くことができれば、リサイクルの観点からも良さそうです。
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「ゴミの処理」
封筒や梱包用の紐、緩衝材やガムテープなどは家庭内でも煩わしいゴミになります。こうした荷物に付いてくるゴミの処理も、「荷物を受け取る」ことの一環と考え、処理しやすい方法があれば快適さにつながるのではないかと感じました。
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「台車やカゴ」
多くの方がご要望され、また実際に必要な場面も多いと考えられます。集合住宅だからこそ、台車や一時使用のカゴなどは共用物として持ちやすく、使用ルールを守って住民の方々が便利さを共有することができそうです。

スムーズな取り出しや持ち帰りは、宅配ロッカーの使用回転率を高めることにつながります。

宅配ロッカーの利便性を高めるアイデアは、ゴミの問題を解決したり、集まって暮らすマンションだからこその便利さを追求することにもつながります。宅配ロッカーと宅配ロッカーを取り巻く環境の改善は、快適なマンション暮らしにつながる大きな一歩であることを強く感じました。