「洗面室」は毎日、家族全員が、いろいろな時間帯に、
様々な目的で、何度も使う「暮らしの要所」です。
一方で、広さや快適さが最優先されている場所とは言いがたく、
限られたスペースで多くの機能を担わなくてはならない場所でもあります。
今回は、「洗面室」をもっと快適に、より多機能に、
そして各々の家族らしい使い方をするためには何が必要なのか、を探ることにしました。
名鉄都市開発の分譲済みマンション入居者様に対する「住み心地アンケート」で、
皆さんの「洗面室」の「使い方や収納」(コトやモノ)について調査すると、
その実態から不足や悩みが見えてきました。
「住み心地アンケート」へのご回答をもとに、洗面室で行われているコトをピックアップしてみました。
「暮らしの要所」として多種多様なモノとコトがあることが改めて浮き彫りになりました。
また、こうしたモノやコトは、暮らし方・家族スタイル・年齢層によっても異なってきます。
洗面室には、多種多様なモノやコトを受け止める汎用性の高い機能性が必要なようです。
家族全員が使い、用途が多いがゆえに、置くものもいっぱい。
台所やトイレ用品など他所で使うもののストックを集めて置いている方も多いようです。
脱衣かごやゴミ箱など、大きくて作業や動線の邪魔になりがちなもの、見た目が気になるものもあります。
乾燥させたいもの、仮置きしておきたい着替え、たまにしか使わないものなど、モノの性質もさまざま。
多くの種類と量を効率よくしまう・置いておくことが求められ、
また家族ごとに使う頻度や取り出しやすさも異なっているようです。
家族ひとりひとりが洗面室を使用するため、各々最低限の作業だけ、
続きは別の場所で、ということも多いようです。
例えば、洗濯物を取り出したら干すためにバルコニーへ、洗濯物を仕分けしたり畳むのにリビングへ、
畳んだ洗濯物の一部はまた洗面室へ、アイロンがけやスチーム当てをしにまた別の部屋へ・・。
本当ならワンストップでできたら便利な家事も、なかなかスムーズにこなすことは難しいようです。
家族がそれぞれに使うものがたくさん置かれている洗面室。
タオル掛けがあっても、家族がそれぞれ使用しているタオルを個別に掛けられないケースもしばしば。
家族各々が、自分のモノをアクションや動線に応じた場所に置いておく、
という簡単そうなことも実際の暮らしでは様々な工夫が必要とされていることが感じられました。
住み心地アンケートから、洗面室がいかに多種多様な用途に使われているか、また、家族ごとに個別の使い方がされているか、が分かりました。毎日の暮らしに欠かせない重要な役割を担っているからこそ、収納にも動線にも機能にも、まだまだ改善の余地がありそうです。 限られたスペースで効率よく、家族ごとに異なるニーズウォンツに応え、多くのモノやコトがスッキリとスムーズに、こうした洗面室はどんなカタチになるのか、こんなことを強く考えるきっかけになりました。